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◆◇◆ ☆建築雑知識 049号
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■■■■■ Engineer & Architect group 建築企画
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第49号の記事
1.記事・・・D.I.Y.(ドゥ イット ユアーセルフ !)
・リフォーム番組
・便利なDIY道具
・リフォーム以前に収納計画
・我が家のクローゼット改装
2.用語の説明
3.編集あとがき
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「リフォーム」って一言で言っても、その内容には巾がある言葉ですね。
増改築などプロに頼まないと出来ないことから、時間さえ掛ければ素人にも出来る
化粧直しなどのものまで、非常に幅広い内容を表しています。
今日は年も押し迫ってきた晦日月ですから、新年を迎える準備を兼ねて私たちでも
出来るリフォームについて話を進めます。
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【D.I.Y】・・・Do It Yourself !(自分でできることは自分でしよう!)
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◆リフォーム番組
最近テレビで、古い住宅をリフォームコーディネイターの力を借りて新しく甦らせ
る番組が流行っています。
費用はテレビ番組が持つようですが、リフォームコーディネーターの工夫と、専門
の職人さんに頼まずに、そこのご主人が手がけるため非常に安くて済ませています。
リフォーム作業の間外出していたそこのご婦人が帰宅して、リフォーム後の我が家
の変身ぶりを見て絶句し、感激の余り涙ぐむと言うのが番組の特徴です。
リフォームに関心のある皆様も、一度とならず何度かご覧になったかと思います。
確かに、どの例も改装前の姿を思い出すのが難しいくらいの大変身で、しかも全く
の素人のご主人が作業したにもかかわらず、大変立派な出来映えは驚きですね。
番組で印象づけられるのは、「素人でも結構やれるじゃない!」「リフォームって、
こんなに安くてできるの?」ですね。
「リフォームを頼むと随分と高いものになってしまうから、もう少し余裕ができて
からにして今は我慢しよう。」と考えられていた方に取っては、大変勇気づけられ
た事と思います。この番組が、リフォームを身近なものにした功績は大だと思って
います。
でも、番組をご覧になった皆様の中には、「本当にこんなに簡単にできるの?」と
疑ってる方もお有りでしょう。
建物の骨組みや外壁、屋根、床などの重要な構造体を触らなければ、リフォームは
結構簡単にできるものです。
それにチョットしたことでも人に頼むと、随分と費用が掛かってしまいます。それ
に、建具の表具屋さんなども余り見かけなくなりました。
お父さん、家族の皆さんが期待していますよ。ガンバッテ〜!
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◆便利なDIY道具
素人でもできるのは、ひとえにDIYでの品揃えが豊富になったことです。お近く
のDIY店にチョット顔を出してみて下さい。
そこでの建材の豊富さ、大工道具の豊富さに驚いてしまいます。プロが手にするよ
うな立派な工具や、材料がどの棚にもビッシリ並んでいます。
これらの品はプロを相手に売っているのでなく、対象はあくまでも素人の方々です。
もちろん、プロの大工さんも材料や工具の補充に訪れています。
これらの工具は、長年修行した職人さんでなくても簡単に扱える様に工夫され、と
ても扱いやすく便利になっています。
リフォームが素人にでもできるようになったのは、素人でも簡単に工具や材料を手
にすることができるようになった為とも言えます。
今や単なる模様替えは、ガーデニングや庭木の手入れのように素人で遣るのが当た
り前の時代ですね。
・ビニールクロスの貼り替え・・・ビニールクロス、糊、ヘラ、ローラー、カッター
・繊維塗り壁 ・・・コテ、養生テープ、材料練りバケット、etc
・壁(ボード)塗装 ・・・ペンキ、養生テープ、刷毛、ローラー、etc
・襖の張り替え ・・・張り替えセット、カッター、定規
・防虫網戸 ・・・サラン網、ビート、ビート止め具、カッター
・ドアーロックの取り替え ・・・ドライバー1本
・キャスターの取り付け ・・・ビス、ドライバー
・まだ他にもできます?
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◆リフォーム以前に収納計画
先のリフォーム番組を見て気が付くことがあります。
リフォーム前の雑然とした部屋が、リフォーム後は見違えるように整然としていま
す。部屋にはゆとりさえ感じます。
「あれぇ!リフォーム前は身の置き所もない感じだったのに、このゆとりは、ど〜
してぇ!」
リフォーム前のプランと、後のプランを見比べると明らかに物が少なく成っている
ことに気が付きます。
そりゃそうですね。増築でもしない限り、改装・改修だけではスペースは広くなり
ません。溢れんばかりの物をどう整理するか、どう処分するかがポイントではない
でしょうか。
「整理」に関しては、収納博士なるアドバイザーがお宅訪問をして、収納の仕方を
伝授している別の番組が有ります。
収納の基本的は取り出しやすく分類をして収納しておくことの用ですが、不要な物
は処分する事も重要ですね。
私事ですが、子供の頃から数えるとこれまでに10本の指では数えられないくらい
住まいを換えてきました。これまでの数多くの引っ越しの中には、段ボールに詰め
られたまま一度も開けられることもなく、次の住まいに運び込まれた物も有ります。
皆様のお家にも、それ程大事な物でなくても只捨てられずに持っている、そう言う
物が住まいには溢れていませんか?
年に一度の大掃除にはそれらを見直す事も必要ですね。
思い出や、形見などは使わなくても大事にしたい物ですが、「何時か使うだろうな」
とか、「何かの時に有ると便利」程度の物は、まず捨てることですね。
これまでの経験から、その程度の物は又直ぐに手にはいるし、同じ物が2つ3つと
溜まって来ることは分かっているからです。
1年以上も開けることもなっかった箱の中身は要検討ですね。
言えることは、「収納上手は、捨て上手」では無いでしょうか。
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◆我が家のクローゼット改装
我が家も収納のあり方に工夫をしようと思い立ちました。
我が家には奥行きの狭い クローゼットがあります。クローゼットには中途半端な
ので全面的に書棚に改装しようとホームセンターに行きました。
広い店内に商品棚が整然と並び、その量には圧倒されんばかりです。それらしき売
場に急ぎ、まず棚板になる板を求めようと計測したメモを取り出し、丁度良い寸法
を探しました。
もちろん、我が家にピッタリフィットする寸法のものが有る訳ではありませんので、
鋸でカットするつもりでしたら、店の奥の方に工作室があり大きな加工機でカット
してくれるとか。
側板に調整ダボを付ける予定でしたので、ついでにダボ穴を開けて貰いました。
一日掛かりの日曜大工を覚悟していたのですが、我が家での作業は単なるビス止め
と調整ダボ止めだけで所要時間は何とたったの1時間です。少し物足りなささえ感
じ、次はもっと大きなものにチャレンジできそうと自信がわいた日でした。
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★用語の説明コーナー★
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ダ ボ ・・・ドイツ語で木材の接合部に使用する補強材を言います。
2つの板材を接合するの場合、2つの板にダボ穴を刻み、円柱状の
もう一つの部材を間に挟み2つの板をつなぎ止めます。
日本の板の接合はもっと職人技を要求し、台形の凸と台形の凹をは
め込みつなぎ合わせます。
<ドイツの板接合部 断面>
┌──┐ ┌─── ┌──┬────
│ ┌┘┌─┐└┐ │ ┌┴┐
│ └┐└─┘┌┘ │ └┬┘
│ │ ↑ └─── │ ├────
│ │ ダボ │ │
調整ダボ ・・・接合ダボが変形したもの。(棚板を受ける桟木の役目)
側板にダボをはめ込んで、ダボの出っ張った部分に棚板を乗せる。
予備にいくつも付けることで本の高さに応じて調整ができる。
│ │
│ ├────────── <断面>
│ ┌┴┬─────────
│ └┬┘ ↑
│側 │↑ └棚
│板 │└ダボ
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★編集あとがき★
先週はリフォームとリニューアルの言葉について私なりの解釈を披露しましたが、
読者の皆様から、リフォームとリニューアルは本来は別物とのご指摘を戴きました。
言葉は、特に外来語は本来の意味とかけ離れて、どんどん日本独自の言葉に変わっ
て使われています。
私も自信を持って言い切った物でなく、ホームページ等で見ると現在の使われ方は
こんな使われ方かな。と紹介した物ですので、ご容赦下さい。
他の皆様も、このマガジンでお気づきになった事や、ご意見がございましたら是非
メールを下さい。お待ちしています。
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『建築雑知識』は建築技術者と建築家のグループ
「Engineer&Architect group建築企画」
が「建築を愛する皆様」へお送りします。
編集発行:E&A建築企画 事務局
E-mail:jim@kentiku-kikaku.com
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