計画の要点                                                   H21.10.12

(1)建築計画

  @ 北側の交差点からのアプローチを、オープンスペースを経由してスムーズに建物に導き
    入れるよう配慮した。また、駐車場からの動線は、サブエントランスを設ける事で負担
    無くエントランスホールへ導くようにした。
    建物内は大きなエントランスホールを核として、正面、左右に各部門、各室を配置し分
    かり易い動線とした。

  A オープンスペースは人通りの多い交差点から車のショールームへ人々を誘うスペースと
      して位置づけた。三角形のオープンスペースは流れのスペースだけでなく、厚みのある
    部分では溜まりの空間、憩い安らぎの空間を提供する。
    南側の住宅に対しては、この建物が圧迫感を与えないよう南側の1スパンは平屋建てに
    し、屋上は緑あふれる空間とした。

  B 貸事務室は、まずその存在をアピールするために大通りに向けてカーテンウォールのフ
      ァサードとした。内部はレイアウトの自由度を増すために、SRC造として無柱空間と
      したり、フリーアクセスフロアーを採用した。数値面では、出来るだけレンタブル比を
    上げるべくコンパクトなコア計画に勤め、75%に近い数値に高めた。


(2)構造計画

  @ 構造は、事務室の快適性、フレキシビリティを考えてSRC造とした。
    耐震壁付きのラーメン構造とする事で、地震時おいて粘り強く抵抗する建物となること
    を期待した。スパン割りは地下の機械式駐車場のことも考えて、7mの均等なスパンと
    した。

  A 耐震性は、事務所ビルではなかなか設けにくい耐震壁を出来るだけ設けることを心掛け
    た。また、その位置については重心と剛心のズレが大きくならないようにした。


(3)設備計画

  @ 全館空冷ヒートポンプパッケージ方式を採用した。個別運転が可能なことで、必要な箇
    所のみの運転で省エネにもつながり、メンテナンスが容易なことで採用した。

  A 設備スペースは、メンテナンスも考え1階に電気室、各種ポンプ室、受水槽室を計画し、
  EPS、PSを各階に設け配線・配管ルートとした。また、空調屋外機は屋上に設置し
  たので屋上までの空調用PSを設けた。

  B 事務室の照明は、事務所が北向きで明るさが比較的安定しているため細かな系統分けは
    していない。オフィスの自由なレイアウトに対応できるようにロの字型照明は位置とし
    た。

  C 排煙設備は、窓による自然排煙を心掛けた。火災時に煙が発生すると自動的に煙を排除
    出来るように煙感知器連動の自動開放ランマ窓とした。


(4)熱負荷低減対策
    敷地内は極力植物を配置し、1階低層部の屋根及び最上階屋上を緑化する事で、熱の蓄
    熱防止に努めた。また、外壁に多用したガラスはLow−Eガラスを採用し熱負荷を取
    り込まないようにした。換気設備は全熱交換機を使用し空調エネルギーの無駄を無くす
    様に努めた。

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◆「E&A」は、一級建築士を目指す皆さんを応援します。
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