◇マンション大規模改修工事
この度、分譲マンションの大規模改修の設計監理をすることになりました。
当マンションは、平成11年末に竣工した10階建ての57戸のマンションです。
来年の1月中旬からの着工ですが、着工に至る迄の経過や、着工後の様子を随時お送りしよう
と思います。これからマンション大規模修繕を検討されている方は、参考になるのではないで
しょうか。
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【マンション大規模修繕の気運】
メンテナンス次第で建物の寿命に大きく違いがあることは、ほとんどの住民の方はご存じで
ない場合が多いです。管理組合の理事の方々も管理会社から「そろそろ大規模修繕の準備をし
ないといけませんよ。」と言われても、大変面倒なことと何をすれば良いのか皆目分からない
ために、つい次期役員で取り組んで欲しいと先送りになるケースが多くあります。
理事の皆さんも仕事を抱えての役職で、大規模修理を準備するとなると尻込みしたくなる気持
ちは分かります。でも、先送りすればするほど、建物は徐々に劣化が進行してしまいます。
やはり、誰かがリーダーシップを働かせなければなりません。
幸いに当マンションでは、素人ながら勤め先で建物建設の責任者になり、以来、建物に興味
を持たれマンション管理士になられた方が1名居られました。マンション管理士の勉強をする
中で、定期修繕の重要性も認識されていたために、管理組合に修繕準備委員会の設置を強く働
きかけたのでした。
いずれのマンションでも、大規模修繕の気運は余程建物が傷んで支障が出てこない限り盛り
上がることは無いかと思います。しかし、マンションの修繕は、傷んで支障が出てきてからで
は遅いのです。
【規約作り】
こうして大規模改修の気運は、1人のリーダーシップで築10年を目の前にして準備委員会の
発足に迄になりました。
実は、気運と言っても全く盛り上がらず、誰かかが遣ってくれるだろうとの雰囲気で、他の準
備委員への立候補者も皆無の状態です。それでも、リーダーの説得も有り、5人の委員が集ま
りました。まず手がけたことは、規約造りです。規約に修繕委員会のことも準備委員会のこと
もないために、立場、役割をハッキリさせる事から始まりました。
【専門職の参加】
規約づくり迄には漕ぎ着けたのですが、マンション管理士のリーダーでも技術面での改修の
進め方は皆目分かりません。書物やインターネット等から情報を得て研究されましたが、なか
なか難しい。そこで頼りにされたのは身近な管理会社でした。
管理会社の指導を得ながら、どうにか大規模修繕委員会を設立するところまで来ました。し
かし、これから先はプロのコンサルタントを入れないと無理があるとの助言で、管理会社系列
のコンサルタントと契約する運びになりましたが、修繕委員から異論が出てきました。
管理会社 → 管理会社系列コンサルタント → 管理会社系列施工会社の流れでは、余りに
もお任せになってしまいチェックが出来ないのではと、至極当然の疑問が出てきたのです。
更に、コンサルタント費用の約200万円は、施工を関連会社の施工会社に任せて貰えれば無
料にするとの事。
これはいけません。只より高いものは無いの典型では無いでしょうか。
修繕委員長に就いたリーダーも、これではまずい。公平に見てくれる建築関係者はいないかと。
そして私に声が掛かり、以上の経緯を説明されたのでした。
大規模修繕工事は皆さんが住みながらの工事でもあり、建築の専門職、それもマンション工事
経験者が間に入らないと難しい事なので、一肌脱ぐことにしました。
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【大規模修繕のレクチャー】
まず、私が行ったのは、少なくとも修繕委員の皆様に定期修繕の意義と修繕工事を適正に、
しかも安く上げるかのレクチャーでした。項目としては以下の内容です。
マンション管理
1)法定点検と任意点検
2)建物の劣化
3)コンクリートのひび割れ
4)長期修繕計画と日々の観察
5)建物診断(劣化診断)
6)大規模修繕の判断
7)大規模修繕業者選び
8)施工と工事監理の分離
9)付加価値工事
10)積立金が不足したら
11)大規模修繕費用を安くする方法
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