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◆◇◆ ☆建築雑知識 014号
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■■■■■ Engineer & Architect group 建築企画
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◆住宅性能表示の評価基準(3)劣化の軽減−その2◆
前回は木造建物の劣化の一つにシロアリを取り上げました。
シロアリの被害は住んでいる人の知らない間に急速に被害が広がり、建物を構成してい
る土台や柱が被害に遭うと言う厄介な物です。
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【木造の劣化のポイント】
2.<劣化の源、それは湿気>
「シロアリ被害は知らない間に急速に増大する。」と言われても、毎日床下を点検する
わけには行きません。
でも、シロアリも好き嫌いの好みが有ります。是非貴方のお家は嫌われるお家になって
下さい。
【シロアリに嫌われる法】
その1・・・ドライであること。
シロアリは湿潤な環境を好みます。湿潤な場所にはキノコが発生しますが、
シロアリはこのキノコが大好きなのです。
シロアリを防ぐにはまず、このキノコを発せさせないようにドライにして
おくことです。
対策1・・・◆床下を高くし、風通しを良くする。
◆床下に防湿シートを敷き、その上にコンクリートを打って土の湿気が上
がらぬようにする。
◆空気の流れの悪い構造の場合は、強制機械換気が有効。
◆床下に除湿剤を撒く。
◆基礎の廻りは勾配を付け水吐けを良くする。出来ればコンクリートで犬
走りを造る。
雑知識・・・◇床下の湿潤の原因に、給水管や配水管が破れての漏水や浴室の床からの
漏水が原因と言うことも有ります。気が付いたら些細なことと思わずに
早急に処置しましょう。
◇機械による強制換気は排気口と吸気口からなりますが、吸気口を元々湿
気の多い側に取り付けるとわざわざ湿気を呼び寄せることにもなります
のでご注意。雨天時の作動は逆効果。
◇床下のモルタルやコンクリートで気を付けたいのは、モルタルやコンク
リートの防湿は知れていることです。コンクリートの下に敷くポリフィ
ルムの膜が有効になります。ポリフィルムも隙間があっては何にもなり
ません。フィルムの継ぎ目は30cm以上重ねましょう。
【シロアリに嫌われる法】
その2・・・和歌山の砒素カレー事件ってのが有りましたね。カレーの中に混入された
のはシロアリ駆除用の砒素だったことは記憶に新しいところです。
シロアリには普通の殺虫剤では効果が無く、劇薬でないとなかなか有効で
ないようです。
雑知識・・・シロアリ駆除業者は数多く有ります。テレビで有名でも、強引で弱みにつ
け込んで非常に高額と言うことも良く耳にします。中には無料検査と称し
て、持ち込んだシロアリを見せて「居ました!いました!」と言う輩もい
るとか。シロアリ駆除を頼むときは複数の業者に見て貰いましょう。
【シロアリに嫌われる法】
その3・・・家の廻りにも美味しい餌を与えない。
シロアリは羽シロアリが飛んできて巣を作り始めますが、いきなり家の中
にやってくるのは少ないようです。
まず、家の廻りの屋外で美味しそうな木の切り株や、放置された木類に巣
を作り始めます。それを食い尽くすと地中を伝って家の中に進入してきま
すので、家の廻りに美味しい餌を用意しないことです。
雑知識・・・地中に埋もれた木の切り株の他にもシロアリが好むものが庭先にあります。
それは、生け垣に渡された竹の補助材です。竹は水も埃もたまりやすく、
中は空洞なので日光を浴びることなく往来でき、蟻道になりやすいのです。
古くなったら取り替えましょう。
★今回の <劣化の源、それは湿気>の題をみて、多くの方が木が腐ることを取り上げる
のかなと思われたと思います。
一般的に木造は水に弱くいずれ腐るものとの概念が強いのですが、でも木造建築はそん
なに腐るものではないのです。
木は常時水に浸かっていると腐敗菌も繁殖しません。
コンクリートの杭が出現するまでは、大きなビルでも松の杭が使われていました。
今でも掘り起こすと出てくることがあります。地中でも常に水に浸っていると、腐敗菌
は繁殖しないのです。
濡れたり乾いたりする部分や、常時適当な湿りがあるところが腐敗菌の発生に適してい
ます。
浴室などが腐敗菌の発生に適した条件条件ですが、それでも最近では一般住宅にもユニ
ットバスが復旧し、心配が少なくなりました。
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★用語の説明コーナー
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犬走り・・・建物が土と接する部分で、コンクリートなどで廻りより10cm程高くした
部分。湿気を防ぐ役目がある。
テラスは犬走りの大型判と考えていいでしょう。
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| |\ この部分が犬走り
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テラス | | /
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★編集あとがき
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昭和30年代の建物を建て替える話が有りました。古い図面を見ると松杭が使用してます。
この建物の時代を感じると共に、建築工法の進歩も実感させられました。
今度の新しい建物は、再度建て替えられる時に後生に、どのような印象を与えるのだろう
と感じながら設計しています。
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『建築雑知識』は建築技術者と建築家のグループ
「Engineer&Architect group建築企画」
が「建築を愛する皆様」へお送りします。
編集発行:E&A建築企画 事務局
E-mail:jim@kentiku-kikaku.com
http://www.kentiku-kikaku.com/
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